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2−仕事に本気なこどもたち−
「ちょっと取材させてもらっていい?」 人のひたむきな姿というのは人の心を動かすものがある。
キッザニアの中で新聞記者として、働く女の子が取材のために
見知らぬ男の子にこのような言葉をかけた。
その瞬間の少女の真剣な顔が今でも印象に残っている。
キッザニアの中でも1人で外へ出ていって行う仕事は数少ない。
まだ10歳の少女がキッザニア施設内にある理容室への取材へと出かけて行った。
恐る恐る店に入り、店員に声をかけたが、店は忙しく彼女の
「取材させてくれませんか?」という声は店員に届かない。
困りながらも帰るわけにはいかず、しかし、これからどうしようかと
その場で少しうろたえる少女。
誰も助けてくれる人はいない。
ダメだと諦めて、取材記事はテキトーに後から書いて記事を作ろう。
そんな考えが頭をよぎってもおかしくはない状況だった。
そこで、彼女がとった行動は店の中にいるお客さんへの取材だった。
話が進み出していくにつれて、こわばっていた顔から次第に
笑顔がこぼれるようになった。
その笑顔は一部始終を見ていた私たちにとっては
何とも言いがたい感動があった。
ここで働く人たちはこのような光景に一日何回出会うのだろうか。
それだけ感動できるのは、こどもが仕事に対して、
真剣に取り組んでいる姿勢がひしひしと伝わるからだろう。
「私がキッザニアの説明をいろいろするよりも
実際に中を見て頂いた方がわかると思います。何よりこどもの目が違いますから。」
望月さんが私たちを中に入れる前に力強く言った言葉が今では非常に納得できる。
直立不動で真剣にスーパーバイザーの指導を聞くこども。
カメラを向けてもそれに目もくれずにパソコンの記事を打ち込むこども。
本当に目が違うのだ。
錯覚ではないが、こどもがこどもに見えなくなるような
こどもとの新しい向き合い方を感じられる場所なのだ。
時には、あまりにも本気で仕事に取り組む自分のこどもを見て、
自分は彼のように本気で今の仕事に取り組めているのだろうかと悩み
自分の仕事への取り組み方を見直す親も中にはいたようだ。
それほどまでに大人に影響を与えるこどもの力は恐ろしい。
また、キッザニアで仕事を体験したこどもは家に帰ると親の仕事が気になりだす傾向もある。
記者の仕事をしている方が「お母さんの仕事はなに?」とこどもから聞かれ
「質問を考える仕事だよ。」と答えたら、
「簡単そうな仕事だね。私はキッザニアであんな仕事やこんな仕事をしたんだよ!」と
言われたそうだ(笑)
憎らしいことを言われる可能性もあるかもしれないが、
自分の仕事に興味を持ってくれるなんて微笑ましいことである。
こどもと親の新たな関係性を築く場としてもキッザニアは大活躍しそうだ。
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